炭坑記録画の数々

明治・大正・昭和の筑豊炭田に生きた山本作兵衛。約50年を坑夫として過ごした作兵衛が66歳にしてはじめて絵筆を握ったのは、子や子孫に炭坑を伝えるためでした。
後に「炭坑記録画」と呼ばれる作品には、作兵衛自身が体験・見聞してきた炭坑社会のさまざまな場面が、絵と文章によってつぶさに記されています。

当初は墨と紙で行っていた制作も、昭和39年からは永末十四雄氏らの勧めによって水彩絵具を用いるようになり、より豊かな情景描写へと展開していきます。あふれる制作意欲で描き続けた作品は、亡くなるまでに千枚を越えたといわれます。
ここでは、世界記憶遺産に登録された炭坑の記録画589点のうち、田川市石炭・歴史博物館が所蔵する585点を紹介します。

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