炭坑記録画の数々
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ヤマのダニ(1)(きらわれ者の無頼漢)
昭和33~38年頃

ヤマのダニ 新入のワザ(ゾ)ウ

 明治廿年代の事であろー。無頼漢として有名、炉辺談義の種であった。酒樽七ニリットル、一方に空を持ち、どちらが実か空かあてて見よと上下に揺ぶる力量で、弱い者イジメをするから堪らない。商人の品物は借ったぞと奪うて金は払わない。アクビをすれば、さあ喰えと云い、笑顔をすれば俺がおかしいのは生れつきだと因縁をつける。
 ヤマ人は否当時の近傍人は蛇蝎の如くいみ嫌うていたと云う。いわゆる力士の如き体力その体格、それを悪用する匹夫の勇者ヤマのダニであった。泣く子もだまる騎虎の蛮勇を振ったらしい。自分の欲する品は、金は持たずに長刀を持って求めに行き、ヤマの売店員を震わせて品物を借って行く。催促すると刀を抜いて、さあとれと言う。

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