炭坑記録画の数々
すべての記録画

昔のヤマ人11(ナル木の打込み - 仕繰法)
昭和33~38年頃

昔のヤマ人 ウチコミナリ

 小ヤマの坑口「走込」近くは土砂部で炭車事故で枠を倒し大バレする事があった。その仕繰法はナル木を尖らして隙間なく打込み、ボタ崩れを防ぎ近間に枠入れる。順々に打込んですけ枠して進む。スキ間なく並べるナル木は「地獄」ナリと云う(ナル木は末口三寸以下の六尺坑木)。
 田川市附近には坑口に火山灰又は砂利質が多く、梅雨期になると洩水のため流されて、枠は裸かになり倒れ、たちまち大高バレとなって坑道を閉いでしまう。
 此際、打込地獄で枠入ボタとりを繰返す、水は溜る。ヒツジ(降雨もする) 作業は困難である。尚一回バレた処は土質が固まらず 何回も少量の雨でバレることがあった。

*走込 坑口の傾斜になるところ。
*ヒツジ 坑内の天井から落ちてくる水滴。

<<前の記録画  次の記録画>>

<<前の10件 212223242526|27|282930| 次の10件>>

27/585