炭坑記録画の数々
運搬(坑内)

バラ スラ
昭和39~42年頃

 明治上中期のバラ、スラ。スラは竹製で中ふくらみの楕円形のカゴにソリ台のあるもの。百二十キロぐらい積む。スラ台は、幅の狭い金具をつける。前方が十ミリぐらい狭めているのは、引き揚げを軽くするためである。
 これも狸掘り方式では据バラに積み込むが、どちらにしても一度カブダシせねばならぬ。
 バンガヤリ(傾斜)十二、三度以上は、スラを人力で引き揚げるのは無理である。

~唐津ゲザイニンの スラひく姿 江戸の絵かきも かきやきらぬ ドッコイ、ドッコイ



※バラ    筒型の竹籠。
※スラ    籠や木箱にソリ状の台がついたもの。
※カブダシ  坑内に石炭を一時溜めておくこと。
※ゲザイニン 前科者の意味。炭坑労働者が自らを卑下していう場合もある。

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