炭坑記録画の数々
ヤマの訪問者

稲荷さん
昭和40年12月

明治 ヤマを訪ずれし芸人 商人

黄茶色の狐が甲羅を経て白毛になると稲荷さんになって 神霊力、神通力、によって 萬物の霊長と誇る人間の病気をなおしたり災難をのがれしめたりして 救うておる 誠に有がたい動物である。倉稲魂神クライネミタマノカミと云うて 食物の神である そうだから 何うしても人との因縁は深いわけである。
この稲荷様はセイ六〇㌢位(個別訪問) 両手に(ガラガラ)鈴スヾを持ち背後に六〇㌢位の管がつけてあり中に仕かけの糸をひいて左右手を 上下にうごかし鈴をガランガラリンと音たてる。そうしておさら(だ)まりの一家繁栄 病魔退散をとなえ一銭(拾斤)五厘(五斤)の切符か米 皿 一掬いかの布施をうける。

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