炭坑記録画の数々
ヤマの訪問者

昆布売り 唐辛子売り
昭和40年10月

 明治のヤマを訪れた行商人。どちらの島の婦人か、海辺に住むおカミさんか。一見強そうな女でもあった。太いデッカイ笊(ザル)を頭にのせて、終日歩行の昆布売り。ザルは下部が角まで径七〇㌢ぐらい。上は丸で少し細形、高さは四〇㌢ぐらい。三〇㌔以上の重さ(の昆布)を詰め込むこともあるという。それにしても首骨の強さには、ヤマの人たちも驚いていたようであった。
もう一人は地方のオッサン。これもでっかい胡椒(唐辛子)の貼ボテを腰にさげて肩から吊り、片手に鈴を振り鳴らし、
トントントントントンガラシの粉、甘いも辛いもお手(さじ)加減。んー、ジイさん舐めたらババさんホロリとするわいなー
 ヤマの子供もこのトンからしはソッポを向いていた。トロロ昆布などの昆布は、かじる(子供も)おった。

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